高橋 武良氏「水のソムリエ徒然記」


2007年07月

 

世界には、汚染された水しか飲めない人が数多く存在すると聴きます。
異常気象で、極めて深刻な水不足に悩んでいる地域があったり、逆に水害に悩まされている地域があると聴きます。
既存の水源までもが汚染もしくは枯渇しているケースが頻発していると聴きます。


"水に恵まれた国"として良質な環境を誇る日本でも、環境汚染が顕著になってきたと言われています。
「他人事と言えない深刻な状況に1歩1歩近付いている」との論評も見受けられます。

ここ数年の間にも、
甚大な被害をもたらす水害が発生した地域があれば、
取水制限が発令されて日常生活に支障をきたした地域があったりと、
その両者が非常に近い地域で同時発生するケースが見受けられます。

本当に他人事ではなく、明日は自分自身の住む街でも発生するかもしれません。
いま一度、私たちの生活の何か1つからでも環境保全に行動する必要があると痛切に感じます。


ヨーロッパは地続きであるため、どこかの国で害虫被害が発生すると、瞬く間に隣国、そしてヨーロッパ全土へ影響が及ぶ可能性が高いとされています。
何らかの自然環境要因等で一部の虫が異常発生し、農作物に甚大な被害を与え、生態系に影響を与えるわけですから、
最終的には人間の生活を脅かす事態を招く可能性を秘めています。

フランスの、とある水源一帯では、ボトリングメーカーを中心に官民挙げて環境保全を行っています。
具体的には、テントウムシを保護しているそうです。

えっ? どうしてテントウムシ?
テントウムシの大好物は、アブラムシを始めとする小さな虫です。
言わば彼らは"害虫の天敵"となるわけです。

彼らの働きは、生態系の保全に役立ち、それらは地域環境の保全に繋がるとされています。

数十年後、数百年後、永き間に渡って安全で安心な水が飲める環境を今日から作っているのです。

そして更に、水源から一定半径は掘っ立て小屋1つ建てるにも政府や自治体の許認可が必要だとされるくらい、厳重に管理されています。

今の日本で、そこまで環境保全に意識をもっている人そして地域は存在するでしょうか?


各地を調査して歩くにつれ、"人間は自然環境に生かされているなぁ〜"と痛切に感じるようになりました。
"地球を守る"のではなく、"地球に守られている"。
人間は地球環境に守られ、様々な資源を利用させていただきながら、豊かな生活を送ることができているのですね。
だから、環境破壊だけは絶対に避けなければなりません。
結局は私たちの生活に循環してくるはずです。

どこの街を訪れても、ペットボトルに入ったミネラルウォーターを簡単に入手することができます。
しかしながら、道端には飲み終わった後の空ボトルが投げ捨てられているシーンを頻繁に見ます。

自然環境から安全で安心な水を頂戴しておきながら、感謝無くゴミを置き去りに。。。

ちょっとした感謝の気持ちと、心がけある行動で、
数十年後、数百年後、永き間に渡って安全で安心な水が飲める環境を今日から作っていきたいものです。