Laphroig

「Ardbeg」と同じ1815年、ドナルド&アレックス・ジョンストンによって創業。ポートエレン港から東に3km、静かで美しい入り江に臨み、ラフロイグ蒸留所は建てられています。『Laphroaig』とは、ゲール語で「広い入り江の美しいくぼ地」を意味します。
 そのテイストは、薬品くさい、ヨード臭、オイリー等々。その名からうける印象とは異なり、かなりクセが強く好みのはっきり分かれるモルトウィスキーといえるでしょう。初めて飲んだときのあの衝撃は、どなたでも長く記憶に残る事と思われます。

また『Laphroaig』はその味わいだけではなく、長いスコッチウィスキーの歴史の中で、女性がオーナー兼蒸留所所長として陣頭指揮をとった唯一の蒸留所としても知られています。
その女性の名は「ベッシー・ウィリアムソン」。1932年、21歳の時に3ヶ月の臨時の事務職員としてラフロイグ蒸留所に雇われた彼女は、当時の所長であるイアン・ハンター氏によりその才能を見出され、本採用となります。ハンター氏の片腕としてウィスキー造りに没頭した彼女は、1954年ハンター氏の引退を期に、蒸留所を任されることになります。1972年の引退までに彼女の残した業績は大きく、フロアモルティングを残すこと、熟成にはファーストフィルのバーボンバレル樽しか使用しないこと等、現在の『Laphroaig』の製法・名声は彼女が確立したと言っても過言ではないといえます。
「ラフロイグ中興の祖」「ラフロイグのファーストレディ」として人々に広く慕われた彼女は1982年71歳で他界。当初3ヶ月間の予定でアイラ島に渡った彼女は、実に50年の歳月をその島で過ごしたのです。

先にも述べた通りラフロイグ蒸留所では現在でも独自のフロアモルティングを行っていますが、その際麦芽を乾燥させるためのピートも、蒸留所のピートヘッドから切り出されたものを使用しています。このピートにはヘザーだけでなく非常に多くの苔が含まれており、それが『Laphroaig』の個性であるあの正露丸の匂いや潮の香りを生むとされています。

チャールズ皇太子愛飲のウィスキーで、シングルモルトとしては初めてプリンス・オブ・ウェールズ御用達の勅許状を賜った『Laphroaig』。それぞれ個性の強いアイラモルトの中で確固たる地位を確立し、「やはりラフロイグでなければ!」と我々を惹きつけてやまないその強烈な個性に酔いしれてみませんか?